Notion導入から社内浸透までの実践ガイド  

 3つの壁を乗り越えて社員にツールが定着する導入事例 

2025年2月28日


はじめに

「Notionをチームで活用していきたいが、どのようにして導入していけばよいか分からない」「既に活用しているが、中々チームで浸透していかない」このようなお悩みはありませんか?

ノースサンドでは、さまざまな業種・規模の企業さまへのNotion導入サポートを通じて、概ね「導入」と「社内浸透」という2つの観点がツールを最大限活用できるかどうかの分かれ目になります。

本記事では、Notionの導入や浸透において生じる壁とその壁の乗り越え方をご紹介いたします。

Notion導入時の重要なこと

Notionを導入する際に最も重要なことは、「目的と手段の明確化」です。続いて、なぜ目的と手段を明確化することが重要なのかを詳しく説明していきます。

目的と手段を明確化する重要性

Notionは非常に多機能なツールであり、できることが多すぎるため、明確な目的なしでの導入は混乱を招く可能性があります。

理由①:Notionは出来ることがとても多いツールです。タスク管理やプロジェクト管理、社内ポータル、ナレッジマネジメントなど様々な利用用途があります。そのため、目的を設定しないと何から手を付けたら良いか分からなくなってしまいます。

理由②:Notionはあくまでもツールであり、組織の目的達成のための手段として位置づける必要があります。「Notionが良い」という情報を聞いて、とりあえず使ってみるや導入した結果、活用方法が分かりにくく費用だけ負担することになる恐れもあります。

導入成功のポイント

  • 組織の課題と目標を明確に定義する

  • Notionの具体的な活用方法を事前に計画する

  • 目的達成に必要な要素の洗い出しと、Notionでの解決方法の明確化

  • 効果的な運用体制とサポート体制の構築

導入成功事例

事例: 社員数300~400名のセキュリティ関連企業

課題: ドキュメントが散在している状況

目的: 全員が楽しくドキュメント管理できる環境を整え、業務効率化と社内エンゲージメントを高めること

サポート内容:

  • ツールへの期待調整 - 目的達成に必要な要素と解決方法の洗い出し

  • 運用体制・サポート体制の構築支援

  • 役員説明会でのサポート - 「なぜNotionで目的達成できるのか」「どのようなサポートがあるのか」を説明

結果: 無事Notionの導入に成功

Notion社内浸透時の重要なこと

Notion導入後の理想的な状態は「2:6:2の法則」に基づく状態です。

  • 上位20%:Notionマスター(仕組みを作る人)

  • 中間60%:Notionを使える人(Notionを利用する人)

  • 下位20%:Notionが使えない人(Notionを見るだけの人)

ノースサンドを例にすると、従業員が100名ほどの時からNotionを導入しており、現在では1000名を超える社員がいます。Notionは仕組みを自分たちで作成・アップデートできるため、組織の拡大に合わせて柔軟に対応することができています。

この理想的な状態を作り上げていくためには、以下の3つの壁を乗り越える必要があります。

社内浸透を妨げる3つの壁

1. 好奇心の壁

好奇心の壁とは、Notionというツールを「使ってみたい!」「どういうことができるんだろう?」という好奇心をメンバーに持っていただく壁になります。

解決策:

  • 全社員が閲覧可能なチャンネルでの情報発信

    • Notionの受賞情報やアップデート情報など、Notionに関する情報を発信することで興味を持っていただけるようになります。昨年だけでもNotionには96個のアップデートがあり、日々進化しています。

  • 実用的なマニュアルの整備と共有

    • コピー機の使い方など、誰もが使うマニュアルをNotion上で管理することで半強制的にNotionに触れる機会を作ります。そうすると、Notionはどういうツールなんだろうと好奇心を掻き立てることができます。

  • 社内での活用事例の定期的な発信

    • 他チームでの活用方法や業務効率化した事例などを発信することで、「自分たちの部署でもこういう使い方ができるかも」と自分事として捉えやすくなり、好奇心を掻き立てます。

事例1:社員数300名規模の機械メーカー

目的: ドキュメントの整備

課題: 複数部署での活用事例づくりやマニュアル作成、専用窓口の相談を行っていたが、なかなか浸透しない状況(好奇心の壁)

サポート内容:

  • 全員が参加するTeamsチャンネルでの情報発信 - Notionに触れる機会を増やし、アップデート情報や受賞情報を発信

  • 誰もが使うマニュアルのNotion上での整備

  • 業務効率化事例の発信

結果: 好奇心の壁を乗り越え、社内浸透に成功

2. 実績の壁

実績の壁とは、Notionを通して業務改善が実現できたなどツールに対する信頼感を乗り越えていく壁になります。

解決策:

  • 部署別サポートの実施

    • 各部署へ直接ヒアリングを行い、業務課題の明確化とNotionでどう解決していくのかを一気通貫でサポートします。

  • 成功事例の創出と共有

    • 社内部署でNotionを通して業務課題を改善した事例を積極的に発信します。実際に業務改善をした事例があることで、自分たちの類似課題に対してもNotionへの信頼感がアップします。

  • 社内イベントでの成果発表

    • サポートを受けた部署が「部署の課題」「解決策」「Before、After」の成果発表を行います。

事例2:社員数1000名規模のインターネットサービス企業

目的: プロジェクト推進の効率化

課題: IT部門が積極的に社内全体に発信し、マニュアルや禁止事項も用意していたが浸透しない状況(実績の壁

サポート内容:

  • 部署別サポート - Notionを活用した業務効率化の実績を作るため、希望部署の業務改善プロジェクトをサポート

  • 社内イベントでの成果発表 - サポートを受けた部署が課題、解決策、Before/Afterを発表

結果: 実績の壁を乗り越え、社内浸透に成功

3. 安心感の壁

安心感の壁とは、ユーザーがNotionを使っても大丈夫だという安心感を与えていく壁になります。

解決策:

  • 専門の相談窓口の設置

    • Notionに関する質問や不明点があるときに対応する窓口を設置します。メンバーが使いたいけどどうすれば良いか分からない、機能に関して不明点がある場合に気軽に聞ける場所を設けることで安心感を与えられます。

  • 詳細な利用マニュアルの作成

    • 「使ってみたいけど、やっていい事とダメな事がわからないから、一旦やめておくか…」という状況を防ぐために、マニュアルを設置することで安心感を与えることができます。

  • 段階的な研修プログラムの実施

    • 自主的にNotionを学ぶのは中々ハードルが高いものです。そのため、時間を設けてNotionを学べる機会を提供します。いつでもNotionの研修が実施できるようコンテンツを用意しておきます。

事例3:社員数1万名規模の人材サービス企業

目的: 情報・ナレッジ管理の改善

課題: 経営企画室が積極的に社内発信し、成功事例もあるが浸透しない状況(安心感の壁

サポート内容:

  • Notion相談窓口の設置 - 登録や機能に関する質問、トラブル対応など

  • 利用マニュアルの作成 - Notionの始め方、可能なこと・禁止事項の明確化

  • Notion研修の実施 - レベル別に体系的に学べる機会の提供

結果: 安心感の壁を乗り越え、社内浸透に成功

成功事例から学ぶ効果的な導入と浸透のポイント

Notionを組織全体で効果的に活用するためには、以下の4つのポイントが重要です。これらは実際の成功事例から導き出された、導入と浸透を促進するための核心的な要素です。

  • 明確な目的設定と組織全体での共有 - Notionを導入する明確な目的を定め、それを組織全体で共有することで、全員が同じ方向を向いて取り組むことができます。「なぜ」Notionを使うのかという根本的な理由を理解してもらうことが重要です。

  • 段階的な展開と適切なサポート体制の構築 - 一度にすべてを導入するのではなく、段階的に展開することで、メンバーの混乱を防ぎ、着実に浸透させることができます。また、専門の相談窓口や定期的な研修など、メンバーをサポートする体制を整えることが成功への鍵となります。

  • 継続的な情報発信と成功事例の共有 - Notionの活用事例やアップデート情報を継続的に発信し、実際の業務改善事例を共有することで、メンバーの関心を高め、自部署での活用イメージを持ってもらうことができます。

  • 使いやすい環境作りと不安解消のための施策実施 - マニュアルの整備や初心者向けテンプレートの提供など、メンバーが安心してNotionを使い始められる環境を整えることが、全社的な浸透につながります。

これらのポイントを意識して取り組むことで、「好奇心の壁」「実績の壁」「安心感の壁」を効果的に乗り越え、Notionを組織全体で活用するための基盤を築くことができます。

最後に

Notionの導入と浸透には、組織全体での取り組みが必要不可欠です。目的を明確にし、段階的なアプローチを取ることで、より効果的な活用が可能となります。

特に、「好奇心」「実績」「安心感」の3つの壁を意識し、それぞれに対する適切な施策を実施することで、組織全体でのNotion活用が進んでいきます。

ノースサンドは、お客様のNotion導入から浸透までを、豊富な経験とノウハウを活かしてサポートいたします。

Notionを活用した組織の課題解決はノースサンドへ

ノースサンドでは、Notionを活用したITコンサルティングをはじめ、Notion導入ご支援、実際の活用支援など、ワンストップで対応しています。「どのようにワークスペースの設計をすればよいのかわからない」、「セキュリティ要件を満たせるのかが不安」、「既存システムからの移行に労力がかかる」といったNotionに関するお悩みは、すべてノースサンドにおまかせください。

もちろん「社内の業務を効率化したいが、どういった課題があるのかわからない」「現在の業務に、どのように活かせるのかわからない」など、具体的な依頼がわかっていないケースでも問題ありません。お客様企業に合ったNotion活用法をご提案させていただきます。

  • 新しいアイデア創造に役立つNotion AIの契約

  • 企業向けテンプレートの配布

  • 日本語のチャットサポート

  • 専任のカスタマーサクセス

  • 日本円での請求書払い

各種機能の利用における伴走支援も含め、ノースサンドは幅広く対応しています。

気になることがあれば、ぜひお気軽にお問い合わせください。