DX人材を生み出すツール?
〜Notionで育むアジャイル思考〜
2024年11月29日
はじめに
今日のビジネス環境において、DX(デジタルトランスフォーメーション)は避けて通れないトピックとなっています。
そんな中で、デジタル技術を使って業務改善を推進する存在であるDX人材の育成は、喫緊の課題です。
本記事では、NotionというツールがどのようにしてDX人材の育成に貢献できるのかを探っていきます。
目次
本記事の結論
DX人材とアジャイル思考とは
なぜNotionが最適なツールなのか
Notionを活用したアジャイル思考の育成プロセス
アジャイル的Notion活用の組織的効果と注意点
Notion導入のベストプラクティスと成功事例
1. 本記事の結論
本記事でお伝えしたいことを最初にズバリお伝えします。
それは…
DX人材に必要なアジャイル思考を育むには、Notionが最適なツールである
ということです。
さて、もしかすると聞き馴染みのない言葉が出てきたかもしれません。
「DX人材って具体的にどういう人材なの?」あるいは、「アジャイル思考ってなに?」と思われた方もいるかも知れませんが、ご安心ください。私は数年前までこんな単語は知りませんでした。
しかし、DXにまつわる書籍や記事などを見ていると、「DX人材」や「アジャイル思考」という言葉がしばしば目につきます。
本記事でもご多分に漏れずこの2つの言葉が登場しますので、まずはこの言葉の定義を明確にしたいと思います。
2. DX人材とアジャイル思考とは
DX人材とは
経済産業省から2018年に公表された「DX推進ガイドライン」によると、DX人材とは ”各事業部門において、業務内容に精通しつつ、デジタルで何ができるかを理解し、DXの取り組みをリードする人材、その実行を担っていく人材” とされています。
しかし、この定義の前提には、企業を取り巻く環境が劇的なスピードで変化しているという事実があります。
そこで、本記事では「環境の変化に対応しながら、デジタル技術を使って業務改善を実行できる人材」をDX人材と定義します。
アジャイル思考とは
アジャイル思考は、ソフトウェア開発の現場で使われていた「アジャイル開発」に由来します。
従来のウォーターフォール開発(要件定義、設計、実装、テストまでを順序立てて進める開発手法)と異なり、アジャイル開発では高速でPDCAを回して機能を一つずつ実装していきます。
このアジャイル開発の工程のように、スピード感を持ってトライ&エラーを繰り返していきましょうという考え方がアジャイル思考です。
つまり、アジャイル思考とは「環境の変化に迅速かつ柔軟に対応していく」という考え方です。
なぜDX人材にアジャイル思考が必要なのか
「DX人材」と「アジャイル思考」の意味するところについてはご理解いただけたかと思います。では、一体なぜDX人材にはアジャイル思考が必要なのでしょうか?
現在、企業を取り巻く環境は劇的なスピードで変化しています。
そんな中で従来のウォーターフォール開発のようなアプローチでは、プロジェクトを進行している途中で前提や環境が大きく変わってしまう虞があります。
もしそうなってしまえば、プロジェクトが振り出しに戻ったり、ややもするとプロジェクトそのものが失敗に終わることに繋がります。
そのため、環境変化にスピーディーに対応するためには、一つ一つの課題に対して高速でPDCAを回していくアジャイル思考が重要となるのです。
よって、DX人材にはアジャイル思考が必要であると言えます。
3. なぜNotionが最適なツールなのか
それでは、なぜ「DX人材に必要なアジャイル思考を育むには、Notionが最適なツールである」と断言できるのでしょうか。
それは、NotionがFail Fastの考え方にマッチしているからです。
Fail Fastとは何なのか、それはNotionとどのような関係性なのかについて見ていきます。
Fail Fastとは
Fail Fastとは、文字通り「早く失敗せよ」という意味で、シリコンバレーのIT企業やスタートアップ界隈で重視されている考え方です。
高速でPDCAサイクルを回し、「良い失敗」を繰り返すことで、システム開発や課題解決、人材育成などを効果的に進めることができると言われています。
Notionの特徴
すでにご存じの方もいるかもしれませんが、Notionは「レゴブロックのように自由に仕組みを作れる」という特徴を持っています。
この特徴から、組織において年齢, 役職 , 部署に関係なく、必要なタイミングで仕組みを作ったり直したりを繰り返すことができます。
つまり、経営課題や現場課題といった組織内の課題を解決するため、仕組みを試す→失敗する→周りから意見をもらう→改善する という一連のサイクルをNotionの中だけで完結させることが可能なのです。
よって、Notionで業務改善の仕組みを作りながらFail Fastを実践することが可能であることから、NotionがFail Fastにマッチしたツールであると言えます。
Fail Fastとアジャイル思考の関係
さて、突然Fail Fastという言葉を登場させてしまいましたが、このFail Fastとアジャイルのサイクル、よく似ていると思いませんか。
それもそのはずで、実はアジャイル思考の根底にある考え方がFail Fastであり、両者とも、失敗と成功のサイクルを素早く回して価値のあるものを提供していくことを重視しているのです。
NotionとFail Fastの関係性は先ほどご説明した通りですが、「NotionはFail Fastと親和性が高い」=「Notionはアジャイル思考と親和性が高い」ということになります。
よって、ここまでの話を総括すると、
DX人材に必要なアジャイル思考を育むには、Notionが最適なツールである
と言えるのです。
4. Notionを活用したアジャイル思考の育成プロセス
では、Notionを使いながら具体的にどういったプロセスを経てアジャイル思考を育むことができるのか、プロジェクト管理を例に挙げてご説明します。
チームでプロジェクトを進めるにあたって、重要なのはタスクの管理です。
チームメンバーのタスクを見える化したいなと思ったら、すぐにこのようなページを作ることが可能です。
しかし、この形だと見づらくて管理しづらいです。
そこで、データベースを使ってこのような形にまとめ直すことができます。(3パターン)
データベースで管理することによって視認性は上がりましたが、このデータベースをもとにタスク管理用のポータルページを作ることで、更に利便性を上げることができます。
しかし、ひとつのプロジェクトではなく複数のプロジェクトが同時進行している場合、このタスク管理ポータルだけでは、どのプロジェクトで誰が何をしているのかまでは管理できません。
その場合にはプロジェクト管理のデータベースを組み合わせることによって、このようなページを作ることが可能です。
このように、必要なものを・必要なタイミングで・試行錯誤しながら構築することができるのがNotionの良さであり、この発想はまさにアジャイル思考だと言えます。
また、他にもこのような機能拡充も可能です。
社内会議や顧客打合せの議事録も管理したい場合 ⇒ 議事録DBを追加し、議事に加えどの会議でどのタスクが発生したのかを管理する。
他チームや他部署でも利用したい場合 ⇒ 仕組みをテンプレート化して、誰でも使えるようにする。
社員同士の情報共有を活発にしたい場合 ⇒ 社員DBや顧客DBと紐づけて、どのような知見を持つ社員がどの現場のどのプロジェクトで何をしているのかを全員で共有し合う。
5. アジャイル的Notion活用の効果と注意点
Notionをアジャイル的に活用することで、以下のような組織的効果が期待できます:
業務に精通する社員がDX人材になり得る: 現場のリアルな状況を把握している社員が、自ら業務改善に取り組むことができます。これにより、外部からの人材採用や特定の人への業務負荷集中を避けられます。
環境の変化へ迅速かつ柔軟に対応できる: 新たな課題が出てきたり、課題の内容が変わったりしても、Notionの仕組みを随時調整することで柔軟に対応できます。
ただし、Notionをアジャイル的に活用する上で、以下の点に注意が必要です:
目的を見失わないこと: 何のためにその仕組みを作るのか、どのような効果があるのかを常に意識しましょう。目的を見失うと、情報が整理されずに蓄積されたり、使いづらい仕組みが生まれたりする恐れがあります。
失敗を許容すること: 心理的安全性を担保することが重要です。ツールに対する安心感と、人事評価における失敗の許容が必要です。
6. 導入のベストプラクティス
Notionを組織に導入する際は、まずはポジティブな印象を持ってもらうことが大切です。そのためには以下のようなアプローチが効果的です。
固めな入口(トップダウン的): 議事録やマニュアルはNotionで管理することを決定する。
緩めな入口(ボトムアップ的): 部課長から学んだことリストや、飲み会の店舗リストなど、比較的カジュアルな用途から始める。
また、導入前後のサポートも重要です。専門家のサポートを受けることで、スムーズな導入と効果的な活用が可能になります。
Notionを活用してアジャイル思考を育むことで、組織全体のDX推進と業務効率化を実現できます。ぜひ、自社の状況に合わせて、Notionの導入を検討してみてください。
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