会計事務所の方必見!
会計業務を劇的に効率化するNotion活用術
2025年1月31日
はじめに
情報共有やタスク管理をはじめ、利便性が高く多数の機能が用意されている「Notion」。業務効率化や生産性の向上につなげるべく、さまざまな業種や企業で活用されています。
そこで今回は、複数の税理士が働くような会計事務所において、Notionがどのように会計業務の効率化につながるのかをご紹介します。会計事務所が抱えがちな課題を踏まえた、Notionの活用術も解説していきますので、ぜひ参考にしてください。
多岐にわたる会計事務所の日常的な業務
会計事務所におけるNotionの活用法を紹介する前に、まずは、会計事務所における日常業務と課題について、簡単に整理しておきましょう。
会計事務所の仕事内容とは
会計事務所は「税理士事務所」や「公認会計士事務所」の総称として、企業や個人事業主といったクライアントに対し、会計・経理の業務や税務に関するサービス提供を生業としています。企業または個人事業主にとって、適正な会計処理はビジネスの基本となります。会計事務所の仕事は、税務署との仲介役ということもでき、大変重要な役割を果たします。
会計事務所では、クライアントが行うべき帳簿作成を代行する「記帳代行業務」や、会計帳簿から、賃借対照表や損益計算書などを作成する「決算代行業務」、クライアントが毎年行う確定申告書を代理で作成する「税務申告書作成業務」などがあります。
そのほか、数年に一度行われることがある税務署による「税務調査の立ち合い」や、定期的な「会計処理に関する確認やアドバイス」なども業務の1つです。法人や個人事業主にとってプロの会計知識を取り入れることができ、非常に頼りになる存在と言えるでしょう。
加えて、従業員がいる場合には、給与計算や年末調整の代行なども行います。また、企業再生支援やDXへの推進関連、M&Aといったコンサルティング業務を得意としている会計事務所もあり、業務は多岐にわたっています。
会計事務所でありがちな悩み
一方、会計事務所では、業務を進める上で特有な課題や悩みも存在するといいます。必ず守らなければならない期限があることや、ミスが許されないこと、業務が属人化しやすいことなどがあげられます。
会計事務所が請け負う業務は、提出の期限が定められているものが多く、タスクの管理が非常に厳格です。特に、年末調整を行う12月や年度末にあたる3月、そして決算業務・確定申告の業務が集中しがちな4~5月などは繁忙期にあたり、より過密なスケジュールとなりがちです(12月決済のクライアントが行う確定申告は1月に決済業務、2月に確定申告業務が行われます)。加えて、数字が異なっていたり処理が間違っていたりする誤りは、大きな損害賠償問題に発展しかねません。
また、会計事務所では、顧客ごとに担当が割り当てられているケースも少なくありません。その際のクライアントとのやりとりは議事録としてまとめられますが、議事録作成においては、ある程度業務に慣れてくると詳細が簡略化されがちです。こうした属人化が進むと、新しい担当者が割り当てられたとき、議事録を見ただけでは正確に履歴を理解しにくく、業務の引き継ぎが難しくなる可能性があります。
さらに、会計事務所には税理士だけでなく、税理士補助(税理士を目指している職員や、日商簿記2級以上の資格を持つ職員など)や、資格を持たない事務スタッフも在籍しています。それぞれのメンバーで仕事の内容が異なるため、担当者同士でタスクがどの程度処理されているのか、可視化するのが難しく、情報の把握に悩む会計事務所も多いようです。
Notionを使った効率的な会計業務のすすめ
会計事務所としてクライアントが増えることはよいことですが、クライアントが増えて業務が増加すると、課題も増えていくでしょう。ここからは、そんな課題を抱えた会計事務所に向け、業務課題に対するNotionの活用術をご紹介します。
会計業務の課題を払拭する「Notion」とは
Notionを簡単に言うと「多機能型メモ帳」です。ドキュメント作成ができるメモ帳機能はもちろん、タスク管理やwiki機能、データベース構築といった、さまざまな機能が使えるため、「オールインワン ワークスペース」と呼ばれており、全世界で2,000万人以上に利用されています。WordやExcel、PowerPointなど、別々に作成されがちな資料作成も、Notionであれば1つで作成可能です。会計事務所で扱われる業務に沿って、自由にカスタマイズすることができるのが特徴です。これにより、会計業務の効率化が期待されています。
Notionで可能になる可視化と業務の効率化
それでは、会計事務所においてNotionがどのような業務に活用できるのか、具体的にみていきましょう。
まずは会計業務のタスク管理です。Notionでタスク管理を行えば、誰がどの業務を行っているか、リアルタイムで確認しながら、スタッフそれぞれが自分の作業を進められます。これまで一般的な士業事務所では、「勤怠集計」や「計算」、「書類の発行」、「ダブルチェック」、「申し送り」など、複数のタスクを担当スタッフが個々に行っているため、リアルタイムで業務の可視化をするのは、ほぼ不可能な状態でした。
この点、Notionを使えば、プロジェクト名、タスク名、担当者名、期限などを1つの画面で俯瞰的に確認することができるようにます。税理士や税理士補助、事務員が個々の作業をしながら進捗をリアルタイムで把握することができ、必要な指示を素早く伝達できるので、複数のメンバーで業務を進める際は、飛躍的な業務効率化が期待できるでしょう。
さらに、会計事務所(税理士事務所)で税務署への提出が義務付けられている「関与先名簿」や「従業員名簿」に関しても、Notionで情報や必要項目を入力した「顧問先」のデータベースをあらかじめ作成しておけば、エクスポートをするだけで準備できるので便利です。
顧問先の情報入力に関しては、Notionの「リレーション機能」を使用するとよいでしょう。紐づけたデータベースから情報を自動的に取得できるため、顧問先ごとの月間タスク量や売上といった情報を瞬時に可視化することができます。
加えて、提出義務のある「従業員名簿」に関しては、税理士資格の有無や簿記資格の取得状況などをNotionに情報を入力しておくと効率的です。これで、1つの画面で一覧化できる「従業員データベース」を作成でき、簡単にエクスポートして活用することが可能です。
会計業務や経理業務において効果的なNotionの機能
上に掲げたデータの可視化のほかにも、Notionには業務の効率化を実現する機能を多く備えています。
ワークフローの設計 Notionでは、定型的な業務についてワークフローを設計することができ、業務を自動化することが可能になります。例えば、税務申告書が作成されて提出された後、確認におけるタスクの自動割り当てや承認、期限が設定されたリマインダーなど、承認プロセスを自動化することができます。
機密情報の管理 会計事務所では、クライアントのみに情報を提供するケースも多くあります。Notionでは、 クライアントに特定のページに招待し、アクセスの許可を与えることができます。機密性の高い情報に対するアクセス権限の設定や、クライアントだけが税務申告書にアクセスできる設定が可能となります。
メモや会議議事録作成 会議の記録は、日付や参加者などの情報が含まれた形で作成することができます。また、音声入力ツールを同時に活用すれば、効率的に議事録を作成し、共有することができます。また、Notion AIを利用すれば議事録の内容を要約することも可能です。
クライアントの財務分析 クライアントの財務情報について、収入と経費を追跡するためのデータベースの作成や、チャート機能を使用してこれらをグラフィカルに可視化して財務モデリングと分析のベースを構築することができます。クライアントとも高度な情報共有が行えます。
会計事務所のNotion導入やサポートに、実績が豊富なノースサンド
ノースサンドでは、会計事務所の業務において、「どのようにワークスペースの設計をすればよいのかわからない」、業務の運用で「セキュリティ要件を満たせるのかが不安」、「既存システムからNotionをどのように移行したらよいのか」といったお悩みを、手厚いサポートで解決に導きます。
Notionの導入はもちろん、それぞれの会計事務所に最適なシステム構築やフロー構築、業務の効率化を実現する機能を提案します。また、Notion導入後も、定着のステップごとのトレーニングも用意しており、すべての従業員がNotionを使いなせるようサポートいたします。加えて、ノースサンドでは以下のサービスも提供しています。
企業向けテンプレートの配布
日本語のチャットサポート
専任のカスタマーサクセス
日本円での請求書払い
会計事務所(税理士事務所)に求められる、業務効率化や業務拡大の実現に向け、Notionの活用は有効な方法といえます。Notionの導入の検討をされる際は、ぜひノースサンドにご相談ください。