チームの情報共有で大切なのは?
〜フロー情報とストック情報の概念とツールの使い分け〜
2024年9月19日 更新
チームでの情報共有、スムーズに行えていますか。
情報共有が正しく行われていると、業務を円滑に進めることができるようになります。しかし、情報の内容によって適切な管理や共有方法が異なり、これを知らないと、チーム連携がうまくいかなくなってしまいます。本記事では、業務で発生する情報を「フロー」と「ストック」の2つに分け、これらの定義や特徴について実例を交えながら、それぞれのメリットデメリットなどについて解説していきます。
また、「フロー情報からストック情報への移行を目指す方に、スピード感を持ってストック情報へ移行できるツールも紹介します。
▼動画でも解説しています
【ビジネス教養】フローとストック正しく理解できてますか?【Notion】
ビジネスで扱われる情報は「フロー情報」と「ストック情報」に分かれる
業務で発生する情報は「フロー情報」と「ストック情報」の2種類に分けられます。業務で発生する情報には「フロー情報」と「ストック情報」の2種類があります。どちらも業務上のコミュニケーションの中で生まれます。
フロー情報は「会話」、ストック情報は「その会話をテキストに書き起こしてまとめたもの」と言えます。
簡単にいうと、フロー情報は「会話」、ストック情報は「その会話をテキストに書き起こしてまとめたもの」です。
普段、「フロー」や「ストック」を意識しないことが多いと思いますが、ほとんどの仕事は常にフロー情報とストック情報に触れながら業務を行っている状態なのです。
フロー型の情報の概念と重要性
フローは「流れ」を意味し、流れていく情報ということから、有効期限が短い情報を指します。情報が発生した直後は価値が高く、時間の経過とともに価値が下がっていくのが特徴です。そのため、スピード感や鮮度が重要視されます。
フロー型コミュニケーションツールは、「多方面に情報を集約・拡散させることができる」点が条件として挙げられます。気軽に会話感覚でやりとりできるものがそれに該当します。
フロー型の情報の例
フロー型の情報は、例えば、会話または会話感覚で行う情報交換を指します。会話や電話、チャット、ミーティングでの話し合いなど、対面あるいは対面に近いやりとりがフロー型のコミュニケーションにあたります。
チームメンバーと話していて、「新しい事業のアイデアが生まれた」とします。アイデアが発生し、ディスカッションをし、事業の着手を決定。各人にタスクを振り分けます。ここまでがフロー型の情報です。
ディスカッションの内容とタスクを書き起こしていく段階で、ストック情報へと移行していきます。
フロー型コミュニケーションのメリット・デメリット
フロー型のコミュニケーションは「手軽さ」にメリットがあります。情報交換を行ったり、アイデアを出し合ったりして、チームメンバーと連携し素早いアクションを起こすことができます。
一方、デメリットは、「重要な情報が流れてしまう」点です。発言の気軽さから雑談が多くなってしまう場合もあり、重要な情報を見過ごしてしまうこともあるでしょう。また、発言の量が増えると、おのずと質の高さを担保できなくなります。
フロー型のコミュニケーションは、ディスカッションやアイデア出しに向いているコミュニケーションといえます。
ストック型情報の概念と重要性
一方、ストックは「貯める」ことを意味し、一度決定されたものは基本的には変更されない可能性が高い、有効期限の長い情報を指します。ストック型の情報は、フロー型コミュニケーションを経て決定した事項やタスクを記載するため、何度も参照される情報であることが特徴です。
定型業務を担うことが多い会社であれば、ストック情報を確認しながら進行する状況が多くなります。ストック型のコミュニケーションツールは、「プロジェクト管理やタスク管理ができる」ことが挙げられます。貯めた情報をメンバーに分かりやすく共有でき、すぐに参照可能なものがこれに該当します。
ストック型情報の例
ストック型の情報は、実務において社内の業務マニュアル、ミーティングで決まったタスク、顧客データなどが該当します。
社内の業務マニュアルは簡単には変更されませんし、何度も参照されるはずです。ストック型の情報が変更される可能性があるのは、例えば業務で大きなミスが発生したケースです。定められたマニュアルの通りに業務を行っていたが、大きなミスが発生してしまった。原因究明や再発防止のために話し合い(フロー情報)、新たに最終決定した業務内容をマニュアルに体裁を整えて記載(ストック情報)します。
このように、フロー型とストック型の情報は循環していくのが特徴です。
ストック型コミュニケーションのメリット・デメリット
ストック情報型コミュニケーションのメリットは、まさに「業務やタスクの見える化」にあります。例えば、日々のチームの課題や解決までのやりとり、タスクを記載しておけば、どのような経緯でこの結論に至ったのか、対応すべきタスクは何なのかが可視化することができます。
デメリットは「フロー型のように手軽に情報を残せない」ことです。何度も参照する情報だからこそ、コンテンツには一定以上の内容やクオリティが求められます。ただし一度作成してしまえば、上長にプロジェクトの進捗を確認されたり、新しいチームメンバーを迎えたりする際にも大いに役立ちます。 どちらかだけではなく、フロー情報と併せてストック情報も充実させていくことがポイントです。
情報の特性に合わせたツール選びと管理方法
フロー情報とストック情報の意味や特性、関係性についてご説明しました。
以下では、それぞれの情報に適したツールについて紹介していきます。
フロー型の情報に適したツール
フロー型の情報のコミュニケーションは「気軽にすぐに発言できる」ツールが適していると紹介しました。フロー型の情報のコミュニケーションツールは、テキストでのやりとりに絞ると、以下のようなものが挙げられます。
Slack
ChatWork
Microsoft Teams
LINE WORKS
Miro(マインドマップ)
いずれも、ビジネスシーンで活用されているコミュニケーションツールであると言えます。「正しい情報を残す」よりも、「今起こっている問題の確認」や「アイデアを話し合う」などのコミュニケーションが簡単に素早く行えることがポイントです。
ストック型の情報に適したツール
ストック型の情報のコミュニケーションは、情報を編集しやすく、後から情報を参照しやすいツールが適しています。多く利用されているツールとして以下を紹介します。
Notion
Evernote
esa
Qiita
Notionはストック型の情報を活用するのに最適
ストック型の情報を蓄積していくツールとしてオススメしたいのは「Notion」です。
Notionは、既存のツールにある便利な機能が集約されており、Notion1つで表現・管理できるため、「オールインワンスペース」と呼ばれています。
ストック型コミュニケーションツールとして、Notion をおすすめする理由としては、次の3つです。
すべての機能がNotionに揃っているため、さまざまなツールを行き来せずに一元管理できる
エンジニアでなくても自分の作りたい仕組みを自由に作成して、情報をストックできる
フロー型ツールとの連携もできる
上の内容をそれぞれ詳しくみていきましょう。
1. すべてを1つに管理できる「オールインワークスペース」
先述の通り、既存にあるツールの機能を集合させたツールがNotion。
先述の通り、既存にあるツールの機能を集合させたツールがNotion。
例えば、
Googleドキュメントのように文章を書く
Excelのように表を作成する
Trelloのようにカンバン形式でタスクを管理する
のように、さまざまな表現方法がNotionのみで可能です。編集ボタンなどもなく、表示・操作方法も非常にシンプルになっています。多数のツールを行き来せずに、今までバラバラになっていた情報を「一元管理できる」ことが、Notionで体験することができます。
2. 自由自在に仕組みを作成できる
一般的なツールでは、限られた機能や仕組みの中で利用することになります。カスタマイズしたい時の自由度が限られていることが多いので、他のツールをと併用して業務を進めるケースが増える傾向にあります。こうした状況のもとでは、多数のツールを行き来して、情報管理が困難になっていきます。
一方、Notionは大きな特徴として、レゴブロックのように、テキストや画像、ファイルなどを組み合わせることで簡単に仕組みを作成しカスタマイズすることが可能です。すべての情報がNotionで完結できるので、情報管理もしやすくなります。
例えば、下記のような仕組みを簡単に作ることができます。
社内マニュアル
社員管理
顧客管理
ミーティングの議事録
ユーザー向けQ&A
しかし、Notionは自由度が高い一方で、デザイン的な配置や必要項目など、最初にページ設計を考えておく必要があります。Notionにはさまざまなテンプレートが用意されているので、簡単に始められ、利用状況に応じたカスタマイズも可能です。既存のテンプレートを使えば、誰でも手軽にストック情報を管理することができます。
ノースサンドが様々な企業支援で蓄積したナレッジを
反映した高品質なNotionテンプレートを販売中
3. 様々なツールとの連携が可能
Notion は、ストック型の情報を集約することに長けているツールですが、多数のフロー型のコミュニケーションツールとの連携が可能です。
Slack
Zoom
Gmail
Outlook
これらのツールとNotionを連携すれば、一つひとつの情報をコピー&ペーストすることなく、Notion上で管理が可能です(※APIを使用して連携が必要なツールもあります)。 フロー型の情報のスピード感を損なうことなくストック型の情報に移行でき、一緒に管理できてしまうのがNotionの特筆すべきところです。
例えば、Slackと連携すれば作業がさらに便利に!
Slackインテグレーションを利用すれば、下記の機能が使えるようになります。
メッセージでNotionページの作成
ページコンテンツのプレビュー
ページのアクセス権限を付与
NotionとSlackを連携すればSlack上でNotionのページを作成できたり、コンテンツをプレビューできたりと、Slackをメインで使っている企業には利便性の高い機能です。
UI/UXに優れ、自在に仕組みを作ることができるNotion
既存のツールの機能を集約させたツールであるNotionは、「UI/UXに特化していること」、「自由自在に仕組みを作れること」に尽きます。
Notionはすべての機能がシンプルで使いやすいように設計されています。
例えば、
書き心地の良い、ドキュメント機能
自動で無制限に保存される履歴管理
チームメンバーと同時に編集できる
各機能も感覚的に使用でき、負荷やストレスが少ないのが特徴です。
[ユースケース]ノースサンドでのフローとストック情報の管理
最後に、ノースサンドでのフローとストック情報の管理例を紹介します。
例えば、Slackでアイデア出しのディスカッションを行い、スレッドにたくさんのアイデアが集まるとします。その情報をメンバーの一人がNotionのデータベースにまとめてストック情報にまとめます。そうすれば、「あのディスカッションってSlackにしか残っていない?いつ、どのチャンネルで行ったのか…?」とSlackの発言をさかのぼって検索しなくても、Notionを参照するだけでよくなります。
また、共有したい情報をNotionで作成して、Slackにリンクを貼るだけでストック型の情報共有が行えます。
具体的にはミーティングを行うのであれば、「**Notionで作成した議事録」のリンクをSlackで共有するだけでメンバーに周知できます。「**議事録」内にZoomミーティングのリンクも貼っておけば、「このミーティング、どこで行うんだっけ?」という心配を減らせます。
NotionはSlackとの連携もしているので、Notion内のナレッジがアップデートされた場合は、Slackで該当メンバーに通知されるようになっています。
フロー情報とストック情報まとめ
企業や組織の中で業務を進めるのに、ますます重要度が高くなっている情報共有。
改めて、本記事をまとめると下記の通りになります。
フロー型情報のまとめ
情報が発生した直後は価値が高く、時間の経過とともに価値が下がっていくのが特徴
ディスカッションやアイデア出しなど
情報を発散させるコミュニケーションで生まれる
メリットは手軽さ
デメリットは重要な情報が流れてしまいやすい
会話感覚でやりとりできるチャットツールを使うのがオススメ
ストック型情報のまとめ
何度も参照される情報であることが特徴
マニュアルやタスク管理など
情報を収束するコミュニケーションで生まれる
メリットは業務やタスクを見える化できる
デメリットはフロー情報のように気軽に発言できない
一定以上の内容やクオリティが求められる
情報を編集しやすく、後から情報を参照しやすいツールを使うのがオススメ
もし情報共有がうまくいっていないと感じているのであれば、それぞれの情報の特性を知り、正しい方法と適したツールで管理すれば、スムーズな情報共有が可能になります
解説動画はこちら
Notion導入の相談ならノースサンドへ
すでに多くの大企業がNotionを利用し、情報管理やプロジェクト管理を進め、組織の成長の礎としています。ノースサンドでは1カ月間無料で導入をサポートしており、以下のようなサービスを実施しております。
1カ月間無料でエンタープライズプランを利用可能
1カ月の無料オンボーディング支援(一緒に画面を構築する)
社内に浸透して行くためのトレーニングを提供
企業向けの高機能テンプレートの配布
日本語のチャットサポート
専任のカスタマーサクセス
日本円での請求書払いに対応
まずは無料相談をしてみませんか。