2026年7月1日
AI時代に向けてどのように情報を整えていくべきかか分からない。
本記事では、2026年6月開催のウェビナー「Notionで実現する、AIが機能する情報基盤」の内容をダイジェストでお届けします。
Notionは「人が使うツール」から「AIが機能する基盤」へ
これまでのNotionは、人が情報を整理し、探し、活用するためのワークスペースとして使われてきました。人が意図を持ってデータをつなぎ、構造化し、必要な情報を活用する。 そのためのワークスペースとしてNotionを使う、という考え方です。しかし、生成AIの活用が進む今、Notionの役割は変わりつつあります。Notionは単なる情報の保管場所ではなく、顧客情報、プロジェクトの背景、過去の議論、意思決定の経緯などを理解するための「構造化された情報基盤」へと進化しています。Notionに情報が集約されていれば、Notion AIは組織固有の文脈を理解し、必要な情報を探し、整理し、要点をわかりやすく提示できます。その結果、人は情報を探す・確認する作業に時間を取られにくくなり、意思決定や戦略立案、創造的な業務に集中しやすくなります。つまりNotionは、AI時代において「人が使うツール」から「AIが組織の文脈を理解し、業務を支える情報基盤」へと役割を変えつつあるのです。
生成AI導入後に起きている“第2フェーズ”の課題
多くのお客様から、AIを使える環境はあるものの、業務成果につながらない、組織全体に活用が広がらないという課題をよく伺います。これは、生成AI導入後の「第2フェーズの課題」だと考えています。生成AIによって、これまで暗黙知だったノウハウや業務知識を、マニュアルやナレッジとして言語化することは以前より容易になりました。つまり、「暗黙知を形式知にする」第1フェーズは進みやすくなっています。一方で、多くの企業ではその先の活用に進めていないケースがあります。ノウハウや業務知識を形式知化しても、情報が整理されていなかったり、必要なときに探せなかったり、AIに渡しても文脈がつながらなかったりするためです。つまり、情報を作ることはできても、それを業務の中で再利用できる状態に整えるところで止まってしまっているのです。これから重要になるのは、単に「暗黙知を形式知にする」ことではなく、形式知を、AIや人が業務で活用できる形式知へ整えていくことです。
なぜ、形式知となった情報の活用が難しいのか
情報活用が難しい理由は、情報が蓄積されていても、それが必ずしも「使える状態」になっているとは限らないからです。実際の現場では、Slackには日々の会話、Google DriveやSharePointには資料、個人のローカルにはメモやファイルというように、情報がさまざまな場所に分散しています。一見すると情報はたくさん蓄積されていますが、ツールごとに分断されているため、必要な情報を見つけるまでに大きな手間がかかります。その結果、顧客やプロジェクトの文脈がつながらない、最新情報がどこにあるのか分からない、結局は情報を持っている人に確認しないと前に進めない、といった状態が生まれます。このような状態では、AIに質問する前に人が情報を集める必要があり、AIを導入しても十分な成果につながりにくくなります。結果として、情報を探すためのコストが増え、検索性や業務スピードが下がり、組織全体の生産性低下につながってしまいます。
Notionのデータベース構造がAI活用に向いている理由
まずは、従来のフォルダ管理について考えてみたいと思います。従来のファイル管理では、フォルダの階層構造によって情報を管理するのが一般的でした。たとえば、部門ごとのフォルダがある。その下にプロジェクトごとのフォルダがある。 さらにその下に、年度別、顧客別のフォルダがある。このような形です。この管理方法は、情報量が少ないうちは問題ありません。しかし、情報が増えれば増えるほど、階層は深くなり、構造は複雑化していきます。メタ情報を表現しようとすると、階層を増やす必要があります。
フォルダ管理は、どうしても 「データを保管する場所」 にフォーカスしがちです。 一方で、重要なのは、「保管したデータをどう扱うか」 「その情報をどう活用するか」という視点です。
Notionでは、情報を「ためる」だけでなく、後からどう活用するかを意識して構造化しやすくなっています。その理由の一つが、Notionのデータベース構造です。Notionでは、情報一つひとつに顧客名、担当者、プロジェクト、資料種別、フェーズなどのメタ情報を付与できます。メタ情報とは、データを説明するための情報です。たとえば議事録であれば、開催日、参加者、関連顧客、関連プロジェクトなどがメタ情報にあたります。従来のフォルダ管理では、一つの資料は基本的に一つの場所に置かれます。一方でNotionでは、同じ情報を複数の切り口で整理・表示できます。たとえば、営業担当者別、顧客別、プロジェクト別、資料種別、フェーズ別といった形で、同じデータを目的に応じて見せ方を変えられます。そのためNotionでは、情報を探しやすく、再利用しやすく、AIや人が業務で活用しやすい状態に整えることができます。
マスターデータベースとリレーションによる情報構造化
具体例として、弊社で管理しているマスターデータベースの考え方をご紹介します。Notionでは、情報をフォルダで分類するのではなく、顧客、ドキュメント、プロジェクトなどの要素ごとにマスターデータベースとして管理します。たとえば顧客管理データベースでは、会社名に対してチャネル、フェーズ、営業担当者などのメタ情報を付与します。また、ドキュメント管理データベースでは、資料名に対して資料種別、関連顧客、用途、作成者などのメタ情報を付与します。このように、情報そのものに属性を持たせることで、フォルダ階層に頼らず整理できます。
こちらはデモ画像です。
さらにNotionの強みは、各データベースをリレーションでつなげられる点です。たとえば、顧客データベースとドキュメントデータベースをつなぐことで、ある顧客に関連する提案資料、議事録、契約情報、プロジェクト情報などを紐づけて管理できます。これにより、情報同士の関係性を保ったまま、必要な情報を柔軟に探したり再利用したりできます。また、Notion AIも関連する情報を文脈として参照しやすくなるため、回答精度の向上にもつながります。結果としてNotionでは、情報をただ蓄積するだけでなく、AI活用に適した情報基盤として運用することができます。
構造化データだけではなく、非構造化データも活用する
構造化されたデータだけで実際の業務が完結するわけではありません。実際の業務には、PDF、ドキュメント、スライド、チャット、メールなど、さまざまな非構造化データが存在します。Notionでは、構造化されたデータベースだけではなく、外部ツールとの連携によって、こうした非構造化データも活用できます。たとえば、Slack、Google Drive、Microsoft 365、GitHub、Jiraなど、さまざまなツールと連携することで、Notionから横断的に情報を検索・参照できます。Notion AIに質問するときも、Notion内の情報だけでなく、接続された外部ツールの情報を含めて探せるため、より実務に近い形でAIを活用できます。実際の業務では、必要な情報がNotionだけにあるとは限りません。だからこそ、複数の情報ソースを横断して参照できることは大きな価値になります。つまりNotionは、構造化データと非構造化データの両方をつなぎ、AIが活用できる状態に整える基盤として利用できるということです。
個人利用からチーム利用、そして全社利用へ
Notionは、個人利用からチーム利用、部門・プロジェクト単位、そして全社利用へと段階的に広げていくことができます。まず個人利用では、タスク管理やメモ、日々の業務整理など、自分のワークスペースとして活用できます。次にチーム利用では、議事録、マニュアル、ナレッジ、タスク、プロジェクト管理などを共有し、情報共有の効率を上げることができます。さらに部門やプロジェクト単位では、プロジェクトごとの進捗、課題、意思決定、関連資料をまとめ、部門横断で連携しやすい状態を作れます。最終的に全社利用では、Notionだけで完結させるというよりも、他のツールとも連携しながら、企業全体の情報を集約する情報基盤として活用していく形になります。Notionは、いきなり全社導入しなければならないものではありません。個人やチームの小さな活用から始めて、徐々に組織全体の情報基盤へと発展させていくことができます。
AI時代に必要なのは、AIを活用できる情報基盤
ここまで見てきたように、Notionは単なる情報の保管庫ではありません。AIが自律的に機能するための情報基盤として活用できるプラットフォームです。AIを導入するだけでは、必ずしも成果や業績につながるとは限りません。AIを活用するためには、必要な情報が整理され、蓄積され、AIが参照できる状態になっていることが重要です。これからの企業競争では、どのAIを使うかだけではなく、AIを活用できる情報基盤をどう持っているかが大きな差になっていきます。また、最近ではデータ基盤とAIが同じ環境にあるツールが増えています。情報とAIが同じプラットフォーム上にあることで、AIは人の情報、業務データ、ナレッジを理解し、検索・整理・分析・資料作成などの業務を支援できます。構造化データと非構造化データを横断して活用できること。外部ツールのコネクタを通じて、まとめて検索できること。そして、蓄積された情報をAIが業務支援に活かせること。これらは、AI時代におけるNotionの大きな強みです。
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