議事とタスクを紐づけるならNotionで。
会議で発生する決定事項やタスクは、参加者の発言に基づく議事録に記録する必要があります。しかし、一般的な議事録では、決定事項や発生タスクを羅列するだけで、タスク全体との関連性が明確ではありません。そこで、Notionを使用して議事録データベースとタスク管理データベースを関連付けることで、業務効率を向上させることができます。
本記事では、Notionのデータベース機能「リレーション」と「ロールアップ」を用いて、複数のデータベースを関連付ける方法を紹介します。二つの機能を組み合わせることで、プロジェクトの進行状況や全体像を一覧表示することが可能になります。
Notionのデータベース機能:リレーションとロールアップ
Notionは多種多様な機能を持ち合わせているオールインワンのワークスペースです。中でも、Notionのデータベース機能は様々なプロパティを組み合わせることにより、業務を効率化することが可能です。
データベースとは
データベースはNotionの真髄とも言える核心的な機能です。他のブロックと同様に、データベース:インライン
またはデータベース:フルページ
を選択して呼び出すことができます。データベースを呼び出すと、複数のカラムのを持つテーブルが表示されます。各カラムはページとなっており、展開することで通常のページ同様に情報を記載することが可能です。
データベースでは、計算、日付の設定、ユーザーの選択など、さまざまな情報を選択して入力できる"プロパティ"という機能があります。さらに、カレンダービューのようなカレンダー形式や、画像を表示するギャラリービューなど、6種類のビューに変換できます。
プロパティとは
プロパティはデータベースに格納されている機能です。デフォルトで設定されている名前
とタグ
以外に複数のプロパティが存在しており、それぞれの用途に合わせて使うことで、その能力を最大限に発揮します。プロパティはデータベース内の +
またはデータベース右上の•••
から追加できます。
【プロパティの例】
名前
:ページ名。削除や非表示にすることができません。テキスト
:メモや説明の記載ができます。数値
:数値を入力することで計算を行うことができます。通貨やパーセンテージなどの形式にも変換可能です。ユーザー
:同じワークスペース内のユーザーをメンションできます。ステータス
:タスクやプロジェクトに対して「未着手」「進行中」「完了」のタグを割り振ることができます。リレーション
:別のデータベースを紐づけるプロパティです。詳細は下記へ。ロールアップ
:別のデータベース内のプロパティを引き出せます。詳細は下記へ。
他にも無数のプロパティが存在しますが、「議事録」と「タスク」を紐づけるために必要なプロパティが以下の2つになります。
リレーション・ロールアップ
リレーションは他のデータベースのアイテムをプロパティとして追加、表示できます。データベース内に他データベース内のページ名をプロパティとして表示させることができ、二つのデータベースを紐づけるために必要不可欠のプロパティです。ロールアップは、リレーションで紐づいた別データベース内のページ名以外のプロパティを表示させることができるプロパティです。データベースにリレーションプロパティを追加し、紐づける別のデータベースを選択することでロールアップを追加できます。
リレーションでの「議事録」と「タスク」を紐づけ方
ここで本題の「議事録」と「タスク」の紐付け方法を紹介します。
まず議事録のデータベースを作成します。ミーティングが発生した際、議事録にアジェンダや議事、決定事項、ToDoなどの入力スペースが用意されていると使いやすくなるため、テンプレートを設定しておくことが推奨されます。
次にタスクデータベースを作成します。プロパティに**
チェックボックス
**を追加しておくことで、ロールアップを行った際にタスクの完了率を確認可能(詳細は下記にて記載)。二つのデータベースが作成できたら、片方のデータベースに**
リレーション
**プロパティを追加し、「リレーション対象」でもう片方のデータベースを選択します(議事録データベースにリレーション
プロパティを追加した場合、「リレーション対象」にはタスクデータベースを選択してください)。 両方のデータベースにプロパティを表示させる場合は「○○(リレーションしたデータベース名)に表示」をクリックします。二つのデータベースにリレーションのプロパティが追加されます。どの議事録がどのタスクと紐づいているのか見せるために、リレーションプロパティの下のセルをクリックして任意のページをリンクさせます。リンクさせることで両方のデータベースにそれぞれ紐づいた対象のページ名が表示されます。
リレーションを行うことで、議事録とタスクを紐づけることができました。しかし、紐づけるだけではタスクの完了率が一目で確認できないので、ロールアップを使用してパーセンテージで表示させる方法を紹介します。
ロールアップで他プロパティを表示させる方法
あらかじめタスクデータベースにチェックボックスが追加されていることを確認します。ロールアップを行う際、このチェックボックスを軸にタスクの完了率を割り出すため、必ず追加しましょう。
リレーションプロパティが追加されている状態で**
ロールアップ
**のプロパティを追加します。ロールアップする対象のリレーションを選択します。次にロールアップする対象のプロパティを選択します。今回はタスクの完了率を確認するため、選択するのはチェックボックスのプロパティになります。
プロパティの選択ができたら、次に計算方法を選びます。チェックボックスのチェックの割合を確認するため、「チェックの割合」を選択するとロールアッププロパティのセル内の数字がパーセンテージ表記に変わります。
表示方法は数値以外にバーやリングもあるので、任意の表示変換することでタスク完了率を見やすくできます。
以上が、リレーションとロールアップによるデータベースの紐づけ方と他プロパティの表示方法です。
議事とタスクを紐づけて、業務を効率化しよう
ミーティングの議事録を作成し、日々のタスクを管理する。誰もが経験したことのある業務ですが、複数のアプリケーションを立ち上げて行うことが多いでしょう。Notionを使えば、議事と発生タスクの記録にとどまらず、議事録データベースとタスク管理データベースを関連付け、タスクの完了率を計算できます。今回は議事録とタスクの管理に限定しましたが、他にもプロジェクト管理などのデータベースを作成し、リレーションやロールアップを行うことで、より大規模に業務を効率化することが可能です。
▼便利なテンプレートはこちら
さまざまな会議のログを残せる、汎用的なデータベースです。