ナレッジ共有を成功させるポイントとは?
~ 導入のメリットデメリットを解説 ~
2023年10月25日
「メンバーのスキルの差がある」
「担当の社員以外、業務のことについて知らない」
「新人に情報がうまく共有できない」
このようにお悩みの方は、ぜひナレッジ共有を導入してみてはいかがでしょうか?
ナレッジ共有のメリットはこの3つです。
業務の見える化、効率化
メンバーのスキルアップ
新人教育、オンボーディングの効率化
上記のほかにも本記事では、ナレッジの意味やナレッジ共有のデメリット、ナレッジ共有の導入を成功させるポイントをご紹介。記事後半にはナレッジ共有におすすめのツールについてもお話しします。
読めばナレッジ共有の概要について分かります。
ナレッジ共有の導入に悩まれている方は、ぜひ最後までご覧ください。
ナレッジとは「知識」のこと!ノウハウやスキルとの違い
「ナレッジ共有」や「ナレッジを貯める」という言葉を最近よく聞きますが、ちゃんとした意味をよく知らない方も多いと思います。
ナレッジとは、「知識」のことです。知識というと大きすぎて分かりづらいので、実際の業務に当てはめてみましょう。
▼ナレッジに当たる業務情報
業務マニュアル
社内用語集
研修資料
議事録
日報、週報など
日々業務上で扱っている情報ばかりですよね。
これならもうすでにナレッジ共有しているのでは?と思った方もいらっしゃるかもしれません。
実は、情報を羅列するだけではナレッジ共有にはならないのです。
この業務情報を、「ナレッジとして共有する」という意識を持って作成するかどうかで、記載する内容も大きく変わってきます。
では、ナレッジ共有で意識するのはどういった点なのでしょうか?
ナレッジ共有は「暗黙知を形式知へ変える」こと
暗黙知…知識だけでは理解できないコツや感覚のこと
形式知…マニュアルや説明書などに載っているような読めば誰でも理解できる知識のこと
ナレッジ共有は、暗黙知を形式知へ変えることを意識して初めて意味を持ちます。
例えば、職人の世界での暗黙知が分かりやすいです。大工や陶芸家などは「これまでの経験による感覚」で仕事を進めていることが多く、新人がベテラン職人の技術を会得するまでに長い期間を要します。
この感覚を誰でも理解できる内容にまとめたものが、形式知となります。
日々の業務の暗黙知を形式知へ変え、社内で共有することが「ナレッジ共有」なのです。
ナレッジ、ノウハウ、スキルの違い
ナレッジ…知識のこと
ノウハウ…コツや知恵のこと
スキル…技術、テクニックのこと
似た言葉としてよくあげられる「ナレッジ、ノウハウ、スキル」ですが、すべて違う意味で繋がっている言葉です。
知識(ナレッジ)を使って実践をし、実践を続けていく中でコツや知恵(ノウハウ)が生まれ、磨き上げていく中でテクニック(スキル)がついてくるという流れです。
そのため、まずはナレッジがなければノウハウが育たず、スキルにも発展しません。だからこそ、ナレッジ共有が大切なのです。
ナレッジ共有を行わないデメリットは3つ
ナレッジ共有を行わないデメリットは主に3つあります。
業務が属人化し、情報がブラックボックス化する
メンバーによって業務スピードに差がつく
メンバー同士の関係悪化や離職
ナレッジ共有を導入していない、もしくはうまく仕組化できていない企業で起こってしまいがちな状況です。いずれも業務にマイナスの効果を与えてしまいます。
業務が属人化し、情報がブラックボックス化する
まずは、業務の属人化です。これは、ある業務の進め方や情報が特定のメンバーしか把握していない状況のことです。
仮に業務が属人化している場合、担当メンバーが突然休んでしまうと、業務の内容が一切分からず遅れが出てしまう…このような光景はどこの会社でも見られることだと思います。
情報がブラックボックス化されている状態では、誰も業務内容が分かりません。
こうした状況も、ナレッジ共有をしていれば他のメンバーが代わりに業務を進められます。
メンバーによって業務スピードに差がつく
ある業務を、Aさんは15分で終えられるのに、Bさんは1時間かかってしまう。
こうした状況はナレッジの差によるものがほとんどです(もちろん一概には言えませんが)。
簡単な具体例を挙げると、「ツールの操作方法」や「ショートカットキー」の知識の有無によっては作業時間に差が生まれるのは実体験として分かる方も多いのではないでしょうか。
メンバーごとの業務スピードの差も、ナレッジ共有によって解決されることが非常に多いのです。
メンバー同士の関係悪化や離職
たとえば、「あちらのチームと違って、わたしたちには一向に情報がおりてこない」となった場合どうでしょう?
情報がきちんとおりてくるチームが優遇されているように見えてしまうのではないでしょうか。そうなると、メンバー間での不和が起こりかねません。
さらに、情報が周知されないチームは、常に「これは最新の情報なのだろうか?」「業務フローはこれで正解なのだろうか?」という疑問を持ちながら業務を進めることになり、メンバーに不安を呼びます。
不安は不満となり、最終的には離職に繋がってしまう恐れもあるのです。
ナレッジ共有さえ導入・運用できていれば、どのメンバーにも平等に情報が与えられ、不安なく業務を進められるようになります。
ナレッジ共有を導入する3つのメリット
デメリットの次は、ナレッジ共有のメリットを紹介します。
業務の見える化、効率化
メンバーのスキルアップ
新人教育、オンボーディングの効率化
メリットも併せて考えると、ナレッジ共有の導入は急務!と感じられる方も多いと思います。順番に見ていきましょう!
業務の見える化、効率化
「ナレッジ共有=情報が開示される」ことにもなるため、各メンバーがどんな業務をしているのかが分かるようになります。
チームだけではなく、社内全体での共有を行えば他部署との連携もスムーズに進みます。
ナレッジ共有をすればそのナレッジをさらに磨き上げることもでき、進化したナレッジ共有が行われ、業務の効率化を加速させられます。
メンバーのスキルアップ
これまで共有されていなかったナレッジが共有される仕組みが作られると、チームや会社全体のスキルアップが期待できます。
さらに、みんなで共有したナレッジの中で、一番効率のよいものを選んで実践していけば自然と全体のスキルが底上げされていきます。ナレッジが磨き上げられていく循環が作られるのです。
新人教育、オンボーディングの効率化
社内のナレッジが体系的にまとめられると、新入社員を迎える際にも役立ちます。情報をまとめておき、「これを見ておいて」と渡せば、教育する側もされる側も負担が軽減されます。
「情報が得られない」「放置されているように感じる」などの場合の新人の離職を防ぎ、定着率のアップにもつながります。
教育する側と新入社員、双方にメリットがありますね。
必要な情報を必要な時に取り出せる仕組みにしておければ、非常に便利です。
ナレッジ共有を導入するデメリットは文化の浸透時間
どんなに画期的な仕組みでも、導入初期の慣れないうちは「これまで通りでいいのではないか」「どうしてもわざわざ情報をまとめなければならないのか」などと不満がでてしまうことが多くあります。
業務スピードが落ちてしまったように感じることも少なくありません。
しかしながら、ナレッジ共有は必要になる会社がほとんどで、導入すれば必ず業務効率が上がります。
チームや会社の規模がそれほど大きくなく、常にコミュニケーションがとれている状態であれば、ナレッジ共有は不要かもしれません。ですが、規模が大きくなってくるにつれ、全メンバーと均等にコミュニケーションをとるのは難しくなるもの。
必要になると分かっているのであれば、早めに導入するほうが負担は軽くなります。規模がちいさいうちの導入がおすすめです。
これでもう失敗しない!ナレッジ共有を成功させる5つのポイント
こんなにも導入するメリットが大きいナレッジ共有、ぜひ導入したいですよね。
しかしながら、ナレッジ共有は新しい文化のため、しっかり下準備を行った上で導入しなければ失敗してしまう可能性があります。
ここからは、ナレッジ共有を成功させる5つのポイントをお話します。
ナレッジ共有を導入する目的を共有する
ナレッジを管理する「ナレッジリーダー」を決める
ナレッジを貯める・共有する文化を促進、定着させる
ナレッジを検索・参照しやすい設計にする
ナレッジ共有ツールを導入する
いずれもナレッジ共有の導入前にしっかり準備しておくべき内容となっています。
ナレッジ共有を導入する目的を共有する
まずは、「なぜナレッジを共有する必要があるのか?」を説明しておく必要があります。
チームは今どんな課題を抱えているのか
ナレッジ共有をすることでどんなメリットがうまれるのか
結果としてどのような未来にしたいのか
理由と目的をきちんと説明することで、メンバーも腑に落ち、「ナレッジ共有が必要なんだ」という共通認識が生まれます。
この共通認識があるかどうかで、ナレッジ共有の成功が決まるといっても過言ではありません。丁寧に行うのがおすすめです。
ナレッジを管理する「ナレッジリーダー」を決める
「誰がメインで管理するのか」を決めておかなければ、ナレッジは育ちません。
メンバー全員で管理しようとすると、情報の粒度やトーン&マナー(記載のルールや方向性)が乱れます。特にこの2点がそろっていないと、とたんに見づらくなってしまう可能性が高いです。
そのため、誰か1人リーダーを選抜し、「ナレッジに関することはこの人」と最初に決めておくことがポイントです。
ナレッジを貯める・共有する文化を促進、定着させる
ナレッジは貯めて終わり、という情報ではありません。
共有しみんなで実践したら、改善点などを話し合い、またナレッジ化しどんどんと進化させていくことが重要なのです。
作ったまま、ホコリをかぶってしまうようならナレッジ共有は成功しません。
具体的には、朝礼や夕礼などでナレッジを読み合わせる・振り替える時間を作るのも効果が高いです。まず「ナレッジ」を意識する時間を作っておくことがおすすめです。
ナレッジを検索・参照しやすい設計にする
貯めたナレッジは検索・参照しやすい設計にしなければ、見られなくなってしまいます。
検索にかかりやすいタイトル(議事録 → ○○チーム 議事録 2022/12/01)にしたり、階層をできるだけ浅くできるように工夫が必要です。
ポイントは、「初めての人でも一見して分かる」ように設計することです。分かりやすいページ設計を意識してみてくださいね。
ナレッジ共有ツールを導入する
検索・参照しやすい設計が大事とお伝えしましたが、一から設計するのは骨が折れますよね。
この問題は、ナレッジ共有専門ツールの導入で解決します。
できない部分は、専用のツールで解決すればいいのです。有名どころだと下記です。
esa
Notion
Qiita
Evernote
いずれもストック情報を扱うことに長けたツールばかりのため、ナレッジ共有にもおすすめです。
▼チームの情報共有で大切なこととは?
フロー情報とストック情報の概念とツールの使い分
ナレッジ共有には「Notion」がオススメ
Notionがナレッジ共有におすすめな理由としては3つあります。
すべての機能がNotionにそろっているため、様々なツールを行き来せずに一元管理できる。
エンジニアでなくても自分の作りたい仕組みを自由に作成して、情報をストックできる。
フロー型ツールとの連携もできる。
1. すべてを一つに管理できる「オールインワークスペース」
多数のツールを行き来せずに、今までバラバラになっていた情報を「一元管理できる」ことが、Notionでナレッジ共有・管理するのにおすすめの理由です。
2. 自由自在に仕組みを作成できる
一般的なツールでは、限られた機能や仕組みでしか利用できないです、一方で、Notionの大きな特徴として、レゴブロックのように、テキストや画像、ファイルなどを組み合わせることで簡単に仕組みを作成・カスタマイズすることが可能です。すべてのことがNotionで完結できますので、情報の管理もしやすくなります。
3. 様々なツールとの連携もできる
ストック情報が得意なNotionですが、多数のフロー情報を扱うツールとの連携が可能です。
Slack
Zoom
Gmail
outlook
これらのツールとNotionを連携すれば、ひとつひとつの情報をコピー&ペーストすることなく、Notion上でも管理が可能です。(※APIを使用しての連携が必要なツール有)
フロー情報のスピード感を持続させた状態でストック情報に移行でき、一緒に管理できてしまうのがNotionがナレッジ共有におすすめなポイントです!
▼SlackとNotionの連携方法と活用方法
ナレッジ共有まとめ
ナレッジ共有は「社内環境を心地よいように整えること」だと思います。
仕事に必要な情報がどこにあるか分かる状態で業務が進められることって、とても安心感がありますよね。
上司やチームリーダーからするとメンバーの情報としてまとめられているため、わざわざ本人に聞かなくても業務が把握できます。
現場と上司やチームリーダー、両者にメリットがあるナレッジ共有、ぜひ今日から始めてみませんか?
本記事がみなさんのナレッジ共有導入の参考になれば幸いです。
▼ナレッジ共有を最適化させる方法
ナレッジ共有の仕組・設計が難しいとお悩みの方は
弊社は、Notion導入後のワークスペースの設計や運用を行なっています。今回ご紹介した「ナレッジ共有」についてより具体的に知りたい場合やナレッジ共有としてNotionを導入・運用を実現させたい場合だけでなく、Notion 企業導入をご検討の方や、Notionについて疑問をお持ちの方はぜひお問い合わせください。
すでに多くの企業がエンタープライズプランを契約し、情報管理やプロジェクト管理を進め、組織の成長の礎としています。弊社は以下のようなサービスを実施しております。
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