6-6. 権限の考え方
Notionの権限は比較的緩めです。あまり細かな制御ができません。 概念としてはワークスペースメンバーに対する権限とページの権限という大きく二つの権限が存在します。 それぞれの特性と注意点を記載していきます。
チームスペースについてはこちら ▶『Notionのサイドバーが激変!新機能「チームスペース」とは?』
ワークスペース権限
ワークスペースの権限は基本的にはメンバー追加時に実施するため、一度実施したあとは再編集することは少ないです。
- Admin
課金対象。ワークスペースへ有料ユーザとしてMemberの追加を実施することができる。 またワークスペース自体の設定なども変更することが可能。 ワークスペースの運用者、責任者がAdminとなる。
- Member
課金対象。ワークスペースに所属するユーザ。原則的に一般利用者はこの権限となる。 ワークスペースの利用者がMemberとなる。
- Guest
課金対象外。ページごとにゲストユーザを追加することができる。後述するページ権限の付与設定から、ワークスペース外のユーザを追加することでゲストユーザとして追加することができる。 ワークスペースを編集する外部ユーザがGuestとなる。
ページ権限
権限の原則ルール
- 権限はページごとに権限を編集できる。
ユーザごとに付与するパターン、グループで付与するパターンの双方が利用できます。
- 親になっているページの権限を継承する。
Notionでは親の構造体の権限を原則的にすべて継承します。 親のページでRead 権限をあたえたら、以降のページすべてのページがRead権限となります。
Notionのページの種別
Notionのページ対して権限をあてた時にページの種別が変わります。ページの種別が変わることで、サイドバーに表示される位置が変わります。 ページの種別は大きく3つに大別されています。
ワークスペース
Notionのチームユーザ内の全体への権限操作 サイドバーのWorkspace配下が対象
チーム内全員向けに社内ルールの周知など 全員で編集を行う際など
シェアード
特定ユーザのみに権限を設定。 サイドバーのShared配下が対象
プロジェクトメンバーや、営業向けに、クライアント先でのプロジェクト情報の共有など。
プライベート
自分自身しか閲覧することができません。 サイドバーのPrivate配下が対象となります。
個人用のメモ帳としてなど 個人のタスク管理 公開する前の一時ファイルなど
グループ権限機能
Notionにはグループ権限 という概念も存在します。 こちらはユーザをグルーピングする概念で、このグループに対して権限を付与することができるため毎回同じユーザを個別に権限設定する必要がなくなる機能です。
グループ機能は下記の点に注意が必要です。
NotionのAdminユーザしかグループの作成/メンバ編集を行う事ができない。
運用フロー整備が必要です
グループを作成するとグループの存在自体は全ユーザに認識される。
秘匿のグループは作成不可能です
グループを作ると権限をあてる際に邪魔になりかねない。
増えすぎるとユーザ追加の邪魔になりなり、UIを崩します。
実際のグループの注意点や作成については グループ作成 こちらで詳細を記載しています。
権限の種別
Notionのページ権限は下記の種類が存在しています。
Full Access / Can Edit / Can Comment / Can Read / Disable
それぞれをマトリクスで表現した物は下記になります。共有相手にどこまでできて良いのかを把握しておくために下記のポイントは覚えておく必要があるでしょう。
権限の付与
Full Access の権限が付与されているページのみ権限の変更を行うことができます。
変更を実施する際には、画面 右上部の Share より権限の変更を実施することができます。
上記のオペレーションを実施しなくても、原則的には親の権限を継承するため、対象ページをドラッグアンドドロップして配下に所属させることで、ページ権限を継承させることができます。
また、このオペレーションが事故になり、セキュリティ事故を誘発する可能性があるため、注意しましょう。
FullAccessでチーム員全員にページ権限を付与した場合には、対象ページをプライベートページに持ち逃げされる可能性がある点にも注意です。この場合は持ち逃げした本人以外はページを取り出すすべはありません。
ゲスト追加
ゲストユーザを追加する場合には画面 右上部の Share > Invite a Person からメールアドレスを入力することで、ゲストとしてページの閲覧権限を与えることも可能です。このゲストユーザは課金の対象外です。ワークスペースには冒頭で説明した、Guest 権限で登録されます。ゲストユーザは明示的に与えられたページのみ参照することができます。
ゲストユーザには、Full Access を与えてしまうとチーム外のユーザを制御できなくなるため、Can Edit から下の権限を与えるように注意しましょう。
なお、このゲストユーザは 個人用のPersonalプランでも利用可能ですが、5人までの制限が有ります。それ以上を利用する際には、 有料プランの Persoanl Pro を利用しましょう。
権限を継承させない方法
※2020/05/26 時点にては、動作しないようです。
Notionは原則的に親のページの権限を継承します。これは何かと不都合な時があります。
例えば
全社員公開のページは基本的に Can Commentに設定し、途中から全社員に権限を付与したい。
上記の要件を満たすためには、親のページの権限を継承せず、途中から権限を変える方法があります。 そんな時の方法をいくつかご紹介します。
グループorワークスペース単位でベースとなる権限を付与し、途中から別グループor別ユーザを割り当てる
赤枠部分が、追加された個人権限です。親の権限を継承する対象は、同一オブジェクト(グループやユーザ)のみです。 そのため途中から、別グループや、個別ユーザは追加する分には新たな権限を設定することができます。この場合は、途中で権限を弱める事はできません。
権限設定済みのページを移動させる
1の方法では、全社員(全ユーザ)分実施するとなると、大変です。 その場合、同一オブジェクトでも権限を継承しない方法があります。 一度、ワークスペースに
Full Accesss
などで、作成し、その後権限を絞ったページの配下にドラッグアンドドロップで移動させます。 このオペレーションを実施することで、途中から全社員が編集可能なページを作り出すことができます。 なお、このやり方は裏技的に見つけたやりかたのため、将来的に機能しなくなる可能性があります。