従業員数の増加とリモートワークの導入で生まれた組織課題にNotionでアプローチ

- 株式会社Craft Egg -

少人数なら説明しなくても理解できる”阿吽の呼吸”。

しかし、事業拡大と共に従業員数が増えていくと、「言わなくても分かる」は通用しなくなります。スマートフォンアプリの企画・開発・運営を行うCraft Eggも、設立から年数が経つにつれて従業員数は増えていき、企業カルチャーを全社員に浸透させることが難しくなりました。そこで頼ったのがNotionです。

Notionを組織の中に取り入れ、全従業員に企業カルチャーを根付かせ、会社を”ワンチーム”にしていく・・・。そんなCraft Eggの組織改革について、コーポレート部門でオフィスサポートを担当する上野裕昭さんと、広報・人事担当の黒木明日菜さんに話を聞きました。

—— Craft EggさんはNotionを使っていますが、なぜNotionを導入しようと思われたのでしょうか？

上野さん 「弊社には以前から社内ポータルサイトがあったのですが、これが少々、問題でして・・・。

別のツールを使っていましたが、これが使いづらい。自由度に欠け、デザインはテンプレから選ぶだけ。社内にある膨大な情報をまとめたくても出来ないまま、運用も怠っていました。ある日、社内ポータルサイトの情報が古いままになっており、それを信じた従業員が間違って動いてしまったのです。

あっ、これは対策をしないといけないな、と。そこで新しいツールを探していたところ、出会ったのがNotionでした」

ーー Notionのどのような点に惹かれ、採用したのでしょうか？

上野さん「Notionなら業務用ツールとしても使えるので、社内情報と仕事情報を同じ場所に集約できる点がいいと思いました。

社内ポータルは毎日、従業員に見て欲しいページです。

会議の議事録や業務のマニュアルなど、業務に関する情報もNotionに集約していけば、Notion上で仕事情報を見たついでに、社内ポータルを見てもらえるんじゃないかという期待もあり、Notionを採用しました」

黒木さん「Notionなら、見せ方を変えて表示できるので、情報が見せやすい。画像の貼り付けや、色付けも簡単です。自由にデザインでき、楽しいページを作れる点も魅力を感じました」

上野さん「社内ポータルには、お知らせや新入社員紹介のコーナーなどを設け、このページを見れば、会社のあらゆる情報を手に入れられる状態にしています。工夫した点はこの『エッグちゃんねる』です」

黒木さん「緊急事態宣言の発令により、従業員はリモートワークを余儀なくされました。

従業員を守るためとはいえ、デスクの横に同僚がいない状態では、雑談が減る。これは組織課題です。

エンターテインメント商品を扱っている会社なので、楽しいことを取り入れていかないといけないのに、それができない。そこで『エッグちゃんねる』を作り、リモートでも雑談できる環境を整えました」

上野さん「健康や気になる漫画など些細なことを話題にして、雑談しています。

最初は私と黒木さんが積極的にコメントを残し、会話をしていました。しかし今では自発的にコメントをしてくれる従業員が増えてきたように思います」

黒木さん「図書室もCraft Eggならではのページです。読書好きが多いので、読んだ本を紹介し、知識共有をしています」

ーー業務ではどんな用途でNotionを使用していますか？

上野さん「『バンドリ！ ガールズバンドパーティ！』（以下『ガルパ』）のページがそうですね。

『ガルパ』というのは弊社が開発・運用しているリズム&アドベンチャーゲームです。『ガルパ』のリリースからおよそ4年半（2021年8月時点）が経っており、このNotionページを読めば、これまでの歴史が分かるようになっています」

黒木さん「新メンバーが入ってくる度に、ゼロから『ガルパ』のことを説明するのは大変。

そこで、このNotionページが役立つのかなと思っています。ページを見せながら『ガルパ』のこれまでの歴史を説明し、プロジェクトとして大事にしていることを新しいメンバーに知ってもらっています。そうすることで、『ガルパ』の思想やものづくりを理解した上で、仕事に取り組んでもらえるかなと思っています。

このページの運用はこれからなので、活用できるようにプロジェクトメンバーと協力していきたいです」

ーーこのようにNotionを活用することで、どんな効果を期待していますか？

黒木さん「現時点のCraft Eggにはおよそ180名の従業員が在籍しており、いわゆる『200人の壁』に向き合うフェーズに突入しました。

少人数のうちは『説明しなくても伝わる』ことがありますが、現在の人数では難しくなってきています。

会社やそこで働く仲間についての情報をNotionに集め、それを全従業員に公開することで、組織としての透明性と一体感を作っていければと思っています。そのため、使い方の自由度が高く、情報の一元管理に向いているNotionは不可欠なツールだと考えています」

上野さん「Craft Eggはサイバーエージェントのグループ会社です。そのサイバーエージェントは自分たちで課題を見つけ、解決していくことを重要視する企業。Craft Eggもその”遺伝子”は受け継いでおり、組織課題を解決していくことに注力しています。Notionは課題解決を促進してくれるツールなので、Craft Eggの組織カルチャーにフィットしていると思います」

ーーNotionは多機能である分、ページをどうやって作っていいか迷ってしまうユーザーもいます。ページを作成する際、つまづいたことはありますか？

上野さん「特にないですね。ないと言いましたが、つまづく度に、ノースサンドさんにSlack上で質問を投げ、回答していただけているので、分からないことが解消されるんです」

黒木さん「ノースサンドさんには、右も左も分からない状態から、Notionでポータルサイトを作成できるまでに育てていただきました。

Notionを導入するにあたりノースサンドさんからオンボーディングのトレーニングを受けられたのが良かったですね。それこそブロックが何なのか分からなかったのに、最終的にはテーブルのリレーションができるようにまでなりました」

上野さん「Notionでページを作る時、デザイン力も必要なんだと痛感しました。

とはいえ私はデザインの素人。どういう風なページ作成すればいいのか分からなかった時に、ノースサンドさんに具体的なアドバイスをいただけたのは、ありがたかったです」

黒木さん「他社さんのNotionページを見せていただけたのも、良かったです。先程の『エッグちゃんねる』はまさにそう。他社さんのページをベースにして、Craft Eggらしさのあるものに作り替えました」

ーーNotionを使って今後、取り組みたいことはありますか？

上野さん「タスクや業務マニュアル、開発スケジュールなど、会社に関するありとあらゆる情報をNotionにまとめられたらいいなと思っています。

部門ごとに違うツールを使用したり、情報の格納場所が異なっていたりすると、業務の連携や情報の検索に労力を要します。

会社のみんなにはその作業に時間を費やすより、プロダクトの開発にエネルギーを注いで欲しい。あらゆることが実現できるNotionで全情報を管理し、ツールの分散を防ぎ、業務に集中できる環境にしたいですね」

黒木さん「私は他プロジェクトや、他セクションの取り組みをお互いに知れるようなページをもっと作っていきたいと思っています。

リモート化でなかなか見えづらくなってしまいましたが、お互いを知ることで生まれるアイデアや取り組みがあります。Notionの活用がプロジェクトやセクションの垣根を超えた情報共有や交流に繋がっていくことを期待しています」

上野さん「そういう取り組み、いいですね。Notionは自由度が高い分、なんでもできる。だから、可能性が広がります」

黒木さん「Notionを導入したことで、組織課題を解決する手段が手に入りました。まだまだ試作ページも多いですが、これからNotionの中にCraft Eggのカルチャーをもっと取り入れ、組織活性化を図りたいと思います」

【取材協力】 Craft Egg

インタビュー・執筆 / 野田綾子

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